ある会社にビジネス・アーキテクトとして出かける。
最初の仕事は・・・・?
「用語集」です。
え?と思われるかもしれません。
正確には「用語定義集」です。
なぜかと言うと、この用語がわからないと会話ができないのです。
逆に用語がきっちりと定義されれば、簡単なやりとりですぐに伝わります。
実は、ほとんどの企業がこの「用語定義集」を作っていないのですね。
「そんなのいらないよ!くだらない。」と思ったあなた!
では、他の方とじっくりと語り合ってみてください。
ズレが結構あることに気がつくはずです。
この微妙なズレが大きな問題を引き起こすことが有ります。
そう、人数が増えれば増えるほど、時間が経てば経つほどズレが大きくなるのです。
これはまるで「伝言ゲーム」のようです。
実はシステム開発のほとんどの問題がこの「用語定義のズレ」なんですね。
これは特に成長途中の企業が最も陥るところです。
起業した直後はほとんど皆が当事者。既にわかりきった相手同士で進めているわけです。
そこに新しい人が入ってくる。
途中から来た人は過去の経緯などは知りません。
表面上のことしかわかっていない。
だからこそ、きちんとした「定義」を教えてあげる必要があるわけです。
この用語ですが、私としてはWikiを使うことを薦めています。
そう、WikiPediaのWikiです。
会社の『事典』を作ってしまうわけですね。
いきなり作り始めるのは大変ですが、この方法であれば少しずつ追加していくことができます。
皆がアクセスできるので修正も可能。そして誰が変更したのかも分かる。
当然、監修責任者は必要ですが、これをやるだけで、相当な業務効率化につながってきます。