システム開発などをしていると、よくこういう営業マンがいたりします。
「お客様の要望はこれだ!だからすぐにこれをやれ!」
でも、本当でしょうか?
実際の会社でもよく聞きませんか?
「お客はこう言った。だからこれをすぐにやれ!」
「お客様の要望はこれだ。だからこれについてすぐに答えろ!」
客先からの営業マンが騒いでいます。
「なるほど、お客様の要望はコレなのだな・・・」
で、そのとおりの指示に従い、皆が作業して答えを作ります。
「これって、当たり前じゃない?」
そう思われる方も多いかもしれませんね。
下記は実際にあったケースです。(多少脚色しています)
システム開発案件なのですが、お客様は少し開発系に詳しい方でした。
とにかく、いろんなドキュメントを要求してきます。
「ER図は?CRUD図は?・・・・」
で、開発営業担当者は
「はい!すぐ作ります!」
ですが、よくよく話を聞いてみると、開発会社の構築しようとしているのはパッケージ的サービス。
お客様にお知らせすべきなのは、「接続要件」なのです。
要は、この開発会社、正直なところまだ不慣れな点もあり、その辺の必要な情報をお客様に知らせていなかったのです。
なので、不安に思ったお客様がいろいろと
「開発しているのなら、こういうドキュメントあるんじゃないの?」
といろいろと聞いていたというわけです。
つまり、本当に「ER図」「CRUD図」が欲しかったわけではないのですね。
実はこういうケースは多々あります。
つまり、明確に自分の要望を伝えられないので、似た何かを言ってくるのです。
皆さんにも心当たりありませんか?
「ほら、あのアプリにある、あんな感じの機能」
「あの会社の製品にあるあの機能」
という比喩表現を使いませんか?
これがまさにこのことです。
説明すると長くなります。
なので、こういう表現をすることが多いのです。
ですが、この言葉を杓子定規にとらえてしまうと、間違った対応をしてしまうことが実は多いのです。
先の会社の例。どうなったかと言いますと・・・・
実はまだ概要設計段階で、詳細ER図は起こしていなかったのです。
まぁ、この時点で言えば当たり前といえば当たり前だったのです。
ですが、営業のプレッシャーにより開発現場はやっつけで作りました。
すると、それを見たお客様は・・・
「うん?このデータ◯◯はおかしい、これは不整合・・・・」
といろいろな指摘が出てきてしまったのです。
で、今度はその修正が宿題に・・・
すべてが後手後手の作業。どんどん仕事だけが増えていきます。
では、本来はどうすべきだったのか?
この場合は、やはり「質問力」が必要です。
「どうしてER図が必要なのでしょうか?」
「それは、こちらの渡した情報がどう連携して処理されるのか見たいんだよね。」
「となると、データ接続仕様書でよろしいでしょうか?詳細のER図はその後に起こしていきます。」
「あ、それでいいよ。」
つまり、
「お客様の言われるとおりにすることが正しいというわけではないこと」
正しくは
「お客様の言われているその真意を理解し、対応すること」
です。
結構間違っている人が多いです。
そのため、不幸な結末も増えています。