この「本質力」が無い企業がものすごく多い。というか人材不足。
でも、問題なのはそれに気がついていない経営者が多いこと。。。。
特にこれ、IT系で多い話です。
こないだ知り合いの方から聞いた話・・・
ある大手企業がパッケージベンダーにある「要件定義」を書いてきたとのこと。
そこには、単に「機能可否」の羅列のみ。
それを見たパッケージベンダーは、「(◯◯という前提条件はあるが)可能」とチェックしたそうです。
で、実際に導入しようとするとどうも話がおかしい。
ベンダー側が
「すみません、この部分の仕様を確定したいのですが、前提条件などを教えて下さい。」と聞いたら
「え?できるって答えたでしょう?だったらやってよ。」
つまり、彼らの書いたのは要件定義でもなんでもなく、単にパッケージ機能の可否レベル。
これ笑い話でもなんでもないです。すごく良く起きています。
最大の問題は、発注者側にあります。
担当者自身が「業務を全く理解していない」ケースが多々あるのです。
(「知っている」というのと「理解している」というのは次元が異なります。念のため)
つまり、IT担当とは言ってるけど、ベンダー対応。やっているのはベンダー叩きか予算管理。
こういうIT担当者が現実にいるわけです。
で、この問題が実に発覚しない。
何故かと言うと、上への報告には「ベンダーの問題です」と言ってしまうから。
経営側も内容がよくわからない。
なので、そのまま鵜呑みにしてしまうケースもあります。
実際、これに似たケースで訴訟問題にまで発生したのがありました。
要件定義、概要設計。これが外部の業者にできるわけ無いです。
概要設計までは必ず発注側でできなければいけません。
なぜか?
そこが差別化のポイントになるからです。
概要設計には単に業務プロセスの理解、モデル化だけではなく、将来の拡張性、運用性まで含まれてくるからです。これができる(やらなければならない)のは発注側のIT担当者です。
ちょっと小難しい言葉が並んでしまったので、もう少し噛み砕いてお話します。
要は仕事を組織で行う場合、その仕事の進め方というのがあるはずです。
業務フロー図とでもいいましょうか?
どの会社でもあるはずです。例えば、顧客への発注書をどう作るか、いつ請求書を発行するのか?とか。
顧客からの注文の受け方なんかもありますよね。
それをきちんと描いたものです。
2~3人で仕事をしているのであれば、なんとかなります。
でも、5~6人を超えたくらいから、徐々にお互いが見えなくなってくる。
そのためいろいろな業務処理フローを考えなければならないんですね。
まぁ、どの会社でも同じフローでよければ別に良いのですが、サービス差別化したい。
例えば、「24時間受け付けます!」なんてことを言い出したら、
どういう体制を作らなければならないか、考えないとダメですよね?
これが「業務設計」
これがコンピュータになると、もっと厳密にやる必要があります。
なんでかというと、コンピュータは「勝手に判断しない」からです。
(でも、これ、人でも同じなんですけどね。)
つまり、この「業務フロー」「業務処理方法」を考えるのが、本来の彼らの仕事なはずなんです。
今までの話を聞けば「外部の人」ができない理由がわかると思います。
実はこのIT担当。言葉が良くないですね。
まるでシステムのお守り的に聞こえてしまう。
本来は意味は違うのに。。。。
なので、私の支援先の会社では「ビジネスアーキテクト」と変更し、私はそれに対する支援を行っています。
そこでに重要なポイントは「本質力」
業務での様々な事象の本来の姿はなにか?を見極める力です。別の言葉では「抽象化能力」「モデリング能力」
これがなければ設計は不可能。
わかりやすく言えば、業務を役割ごとにくくりだす作業ですね。
例えば会社組織では、「人事部」「総務部」「営業部」とありますが、それって世の中に「会社」というものができた時にはなかった話だと思います。
誰かがそう役割分担を決めたわけです。
「人の採用、給与査定、組織異動など、人に関わるところは人事部と呼ぼう。」とくくりだして決めたわけです。
出来上がったものを見れば、「な~んだ」の話なのですが、これを見出すことは実は難しいのですね。
支援先ではミーティングを介して、そのアプローチ方法を伝授しています。
上で話したような問題は実はどの会社でも起きています。あなたの会社でも間違いなく起きています。
(上記の例は、だれでも知っている大手の会社の例です。人材は豊富なはず。そこでも起きている・・・・。)
しかしそれに気づいている経営者は少ない。
いろんな企業からの要望メールが私のところにも届きますが、
ほとんどの案件が「販路開拓のために、人脈のある人がほしい」です。
確かに分かります。営業的目線であれば、それが一番わかり易いです。効果もすぐに見えるし。
だが、上記の潜在的問題点を持っていると実際には売上は上がっているが、利益率が上がらない現実に直面するはずです。
そしておそらく不思議に思うはずです。
「なぜだろうか?」と
理由は上に書いたとおりです。
解決方法が知りたければ??
お気軽にお聞きください!
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